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キザクラフィールドモニター
【Field Report No.091212 reported by 伊藤 公之(TESTER)】
長かった米作りも一段落し、いざ男鹿の海へ・・・と思っていた私だったが、休みの度に荒れる天候のため、釣行する機会に巡り会えない。次の休みこそはと思うほど、我が家も我が家の仕事(冬支度、親戚の結婚式等々)が邪魔をして、釣りに行く機会を殆ど失ってしまった。 が、二、三週間程待ったところでチャンスは巡って来た!!
12月12日、やっとの事で釣友達と男鹿へと向かった。が、普段の行いだろうか(笑)何故か当日も海は荒れていた。天気予報では風は3mと言っていたものの、実際に男鹿半島入道崎灯台の風速を確認したら南東の風8mだったのである。 やはりこの時期、天気予報と海の状況は異なっており、賑わいを見せる男鹿半島の渡船場は天候を懸念してなのか釣り人の姿は皆無であった。自分と釣行を共にした釣友達も海の実情と、渡船場に誰も居ない状況から戦意喪失していたが、船長から『この状態では宮島しか無理だな・・』の一言と、『昨日は、宮島で数枚釣れているよ・・』の一言からちょっとはやる気を出してくれ、一昨年に鵜澤名手が講習会を行った男鹿半島戸賀にある宮島へと向かったのである。
渡船後、そそくさとタックル、コマセの準備をし、釣りをするポイントを足下にハエ根があってそこから真っ直ぐに伸びるサラシの左右を狙う事とした。 釣り座は、強風を背に受ける場所に位置しているため、軽めの仕掛けを使用したいつもの全層で先ずは状況確認を試みた。

ただこの時期、大きな真鯛が食ってくる可能性(あくまでも勝手な期待と欲張りな性格モロだし・・)を秘めているため、竿はシマノ鱗海アートレータの1.2号にラインは黒魂の2号・・と言いたいところだが、風が強い時にはラインの太さが抵抗となるため、黒魂の1.5号、ハリスはアグレの1.25号(2ヒロ)、鈎はチヌ鈎の2号、ウキは黒魂トランプの00にJクッションJ6、ハリスへはノーガンで開始した。
いつもなら、釣り始めに使用するウキは0シブから釣り始めに使うのだが、しばらく雨も降っていなかった事もあって、塩分濃度は高めだろうと判断し00からスタートしたのである。 先ずは数杯のコマセをサラシ脇に出来る渦の中へと投入し、それによって引き込まれるコマセの帯に仕掛けを投入、更に追いコマセを打ってサンドイッチ状に入れ込んで様子を伺う。しばしの間、ウキの流れる方向や、ガンクッションの入り込む方向、コマセの溜まりそうな箇所を確認しながら何投かしていると、コマセが溜まる場所を発見!!が、未だ、餌が取られない・・・。

今度は丹念にコマセが溜まる場所で仕掛けを入れ込むとウキが入り込んだ。よし!と思って合わせを入れたが、5cm程のメバル・・・釣友達に、メバルが釣れたとガッカリした様子で海の状況を伝えたが、久々の釣行でもあり、魚信でもあったので内心非常に嬉しかった。しかも、魚が思った以上に暖かく感じたので、本命を期待していたのだ。しばし、同じ箇所を狙った数投目、先程とは違う当たりが来た。おっ、さっきよりは大きい(あくまでもメバルより大きい・・)、しかも頭を振っている、久々の本命!!と確信はしたのだが、途中から竿の弾力ですーっと魚が浮いてきてしまった。浮いてきた魚は確かに黒鯛ではあったが、初秋に釣れそうな小振りな魚であった。

更に同一箇所を攻め様かと思ったのだが、風向きが西よりに変わり更に強さを増して来たため、今の仕掛けでは仕掛けを入れ込めないと判断し、UZAWA D-SUS J3にD-WINのJ3を組み合わせ、ハリスにはジンタン7号を三段打ちしてウキ止めのある棚約竿1本からはゆっくりと入り込む仕掛けへと変更、先程まで攻めていたポイントへと投入した。
仕掛け変更後のため、D-WINが仕掛けを何処まで運んでくれるかを確認するため、しばらく流せるところまで仕掛けを入れ込んだ。約30m程流し込んだところ(仕掛けの棚は恐らく竿2本半)で、弛ませてあったラインが張り気味となり、すかさず合わせを入れたところで水面に浮いて来たのは小振りながらも綺麗な真鯛。続けて同じ位置まで仕掛けを送り込んだら、またもラインが張り気味に・・・浮いて来たのは10cm程の真鯛であった。

この時点で風向きはやや北西よりとなり、風速も増して来たところで、今のポイントでは立っている事さえもやっとの状況、仕掛けも上ウキが浮いている時点で真鯛が釣れているルートから大きく外れる事が懸念されたため、風を背中から受けられる釣り易い?場所へと移動した。

次に移動した場所は足下からかなりの水深があり、既に移動していた釣友から状況を確認したところ、磯際付近の深場では餌が残り、少し離して流し気味にすると餌が取られてしまうとの事だった。 この情報を踏まえ、一気に足下へ仕掛けを落とすには重い仕掛けが有効と判断し、黒魂Qの1号にパワフル水中の1号をセットし、ハリスには浮力調整用のジンタンをサルカン下約20cmを打った状態で釣りを開始した。
足下をポイントとして釣りをするため、コマセは塊のままで打ち、極力磯際から離れない様しばし餌取りの状況を見る。やはり、竿一本以上沖に流れると餌を取られるが、一本以内だと餌が残ることを確認。 今度は竿一本まで流れない様、仕掛けを張り気味にしていると、ウキが数cm水中に入るが、張り気味にしたラインを緩めるとまたウキが水面ギリギリまで浮いた。もしかすると・・本命??と思った私は、すかさずラインを張り直した。
するとまたもウキが数cm水中へ入ったので、更にテンションを加えると今度は竿先が勢いよく水中へと引き込まれた。 よし、これは本命だ!!と、してやったりの表情を釣友にアピールしつつニヤついた顔でやり取りをする。タモを手にして浮いてくる魚体を待つと先程よりもちょっとだけ大きい黒鯛であった。

既に時は昼を過ぎており、黒鯛2枚・・いや2匹?と真鯛1匹?の釣果で、宮島を後にしたのであった。

この時期、さんまサイズのサヨリが大量に海面を漂い、その下から型の良い黒鯛が顔を覗かせるのがセオリーであったのだが、今年は黒鯛の型が何故か小さかった。まぁ、型も運の一つではあるが、海の状況がいつもより遅れているのが良く分かる。 この遅れでは一月、二月頃には意外と良い釣果に恵まれる可能性が高いが、寒さも一段と厳しくなって、鼻水を垂らしていても気が付かない状況の中で、価値ある一匹を物に出来る様、次の釣行に期待したい。
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