Field Report

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高水温時の夜のオナガ狙い!! 【長崎県男女群島 大ザメ】

夏のオナガは産卵後の疲れた身体も元に戻り、自分の身体を成長させるためにエサを食べる時期。小魚や甲殻類のエサを盛んに求めて行動しているようです。

そのようなオナガの習性を踏まえ、時期に応じた場所を見つけて、モンスターオナガを求めて釣行しているのですが、今年の夏の日中は暑すぎて磯に立つのは命がけ。また、海水温も表層では高水温となり、オナガはなかなか上層部まで捕食しに上がってきてくれません。

そこで、夕方から磯に上がり、夜になると現れるモンスターオナガに挑むのが夏から秋の楽しみとなっています。

私が年中追っているモンスターオナガステージは、五島列島と男女群島。30年近く通い詰めて、ポイントを絞り上げてきました。

9月1日男女

9月1日、その中で夏磯でも高確率で出会える場所へ行ってきました。男女群島の大ザメです。当日は午後5時半が干潮で、午後3時に瀬上がりして、モンスタータイムとなる上げ潮の流れ始めを狙います。

大サメ

 とはいえ、大ザメの本命潮は下げ潮で、釣り座から沖へ激流となります。シーズンになると、この流れで日中でも60㎝クラスのオナガが高確率で狙えます。でも、高水温時のオナガは日中、適水温の深い場所で過ごしており、なかなか上層までエサを食いにきてくれないのが現状です。

 大サメの本流

 この日の天候は雨で、水温が少しは低下しているだろうと期待しました。ところがマキエを撒くとエサ盗りのオンパレードで、イズスミの入れ食いです。そこで本流を流すと、小型の青物が仕掛けを引っ手繰っていきます。

干潮時になると流れが緩み、潮が止まり始めました。日も落ち始めて暗くなりかけた頃、上げ潮が流れ出してオナガタイム突入と胸が高鳴ります。

「NFラザロ」の0号を使用した全層夜釣法で潮のヨドミに仕掛けを馴染ませます。ハリス8号を1ヒロ半取り、上層に仕掛けを馴染ませるイメージでコントロールすると一投目で道糸が引っ手繰られます。

それから35~45㎝のオナガが入れ食い状態です。ここでは物足らないサイズなので、とにかくこれを交わさないといけません。                                                                                                                                                                      日が暮れて徐々に流れの勢いが増し始めたので、バランサーを貼ってウキがゆっくり沈むように調節し、引かれ潮と本流がぶつかるカベに仕掛けを馴染ませます。

ゆっくりウキが沈み、見えなくなりかけたのと同時に強烈な体感ショックのアタリです。土砂降りの雨で視界が悪くてやり取りがし辛いですが、モンスタータックルの敵ではありません。数度の突っ込みに耐えて、タモに収まったのは60㎝クラスのオナガでした。大ザメサイズで一安心です。

この後、オナガのアタリは止まり、ウキは「NF baisic L 2号」を使用し、深いタナまで探っていったのですがエサ盗りばかり。雨は弱まりましたが気力が続きません。休みながら本命の下げ潮の潮変わりを待ちます。日付が変わるころ、2度目のドラマが訪れました。

夜釣りアイテム

大ザメの沖へとゆっくり流れがかわり、暗闇の中にうっすらと潮目が出来はじめ、徐々に複雑な動きへと変貌し始めました。チャンスとばかりに0号ウキの全層夜釣法でツケエを潮目に馴染ませると、1投目で道糸が引っ手繰られました。

 いきなり魚は右手の瀬際へもの凄いスピードで突っ込みます。慌てて対応しますが、半端ないパワーです。狙いのモンスターオナガかも?走りをどうにか止めて、浮かせにかかると重量感があります。女島向きにある大きなシズミ瀬には走らせたくないのですが、予想通り魚はそちらへと強烈に突っ走ります。

走りを止めようとしますが、どうしようもありません。シズミ瀬に回り込まれて、道糸がジリジリと擦れているのが伝わってきます。なんとか諦めさせようとこらえましたが、残念ながらバラシとなってしまいました。 毎回のことですが、モンスタークラスにはこのシズミ瀬に突っ込まれてしまいます。この後から激流が走り、アタリが遠のき朝を迎えてしまいました。

9月2日

最後に、激流ポイントでの私なりの夜オナガの攻め方をご紹介します。

  1. 重いオモリを使い、瀬際に仕掛けを落ち着かせる。
  2. 際から沖に向かって魚が捕食している場所を探る。
  3. 潮変わり時に捕食場を変えようとしている魚を潮目に集めて、軽い仕掛けで食わせる。                     以上が主なパターンですが、状況を的確に読みいろんな攻め方で探っていくのが釣果への第一歩だと思います。